朝夕の冷え込みも日ごとに増し、インフルエンザの流行期が近づいて来ました。インフルエンザは単なる風邪とは異なり、ぞくぞくするような強い悪寒、全身の関節痛、倦怠感など症状が激しく、死亡することも少なくありません。また、伝染力が強く、大流行を巻き起こすこともあります。しかし幸いなことに、インフルエンザには予防接種という有効なてだてがあります。
アメリカでは、毎年CDC(Center of Disease Control)がその年の流行型を予測し、それによりワクチンが製造されます。2001年から2002年にかけては、ニューカレドニア型(H1N1)とパナマ型(H3N2)という昨年同様の二種類のA型と、ヴィクトリア型という新種のB型との合計三種類の混合ワクチンが使用されます。昨年はワクチンの完成が例年より大幅に遅れた上に生産不足で、老人ホーム以外の一般医療機関でのワクチン入手が困難な状況でした。予防接種を予定していたのに、受けることが出来なかった方も少なくなかったことと思います。今年は、昨年受けそこなった方の為にワクチンを多めに準備して、日本クリニックでは9月20日よりインフルエンザ予防接種を開始致しました。
インフルエンザで寝込まずに快適な冬を過ごしたいと思っている方は、早めに予防接種を受けましょう。なにしろ、接種を受けてから、効果が現れるまで最低二週間はかかります。特に年配の方、心臓や呼吸器系の疾患、高血圧や糖尿病など慢性疾患をお持ちの方、抵抗力の弱い方などがインフルエンザにかかった場合、重篤になりやすいので、ぜひ予防接種を受けることをお勧めします。また、65歳以上の方は、肺炎の予防接種も合わせて受けると予防としてより効果的です。一般的には肺炎の予防接種は65歳以降に一回受けていれば、終生免疫で追加接種の必要はありませんが、前回の接種が65歳以前で、5年以上過ぎている方は追加の接種を受けることをお勧めします。また、DHR
(Georgia Department of Human Resources) では、24ヶ月以下の乳幼児にもこの肺炎の予防接種を奨励しています。
予防接種を受けたからと言っても油断は禁物です。予防接種後でも、風邪をひいたり、軽いインフルエンザにかかることもあるからです。インフルエンザワクチンは不活性化された抗原です。発病しない程度の弱い抗原を、体内に注入することにより起こる抗原抗体反応によって、体内に免疫力が備わります。よって、接種を受けた以外の全く異なる種類のウイルスや風邪の菌に接触した場合、病気にかかることがあり得るわけです。予防接種を受けた後でも、手洗いうがいは常に心掛けましょう。