CDC(国立疾病予防センター)レポート

窒息事故について

 窒息事故は日本、アメリカともに0歳児の不慮の事故による死因の第一位 にあげられており、日本では年間144人、アメリカでは376人の0歳児が窒息により死亡しています。  0歳児以外の小児でも窒息は、交通事故、溺水に次ぐ死因として上位にあげられています。 空気や食べ物が口に中に入ると、空気は気管へ、食べ物は食道へと、のどの奥で分かれて進むようになっているのですが、このときに鼻の方へ食べ物が進まないように防いでいる口蓋帆と、気管の方へ食べ物が進まないように防いでいる喉頭蓋というのがあります。小児ではこの働きが鈍く、飲み込みの機能が完全にできあがるのは5-6歳ごろで、さらに、4歳未満の子どもでは奥歯がないために口の中で食べ物を細かくすることができないためそれ以前の小児には窒息事故が多いのです。

 窒息には大きく分けて布などで鼻や口が圧迫されるものと、玩具、食べ物などを気道につまらせる誤飲があります。前者では、タオルやぬ いぐるみが寝ている間に顔の上をおおってしまったケースや、スーパーのゴミ袋で遊んでいる内に口に張り付いてしまったケース、ベビーベットの柵とマットレスや布団の間に挟まれてしまったケースなどがあげられ、後者では薬の包装シートを薬と一緒に飲んでしまうケースや、弾力性のあるゼリーなどが喉に詰まるケース、タバコ、ボタン、電池、ピーナッツなどの誤飲があげられています。  窒息事故を防ぐためには、鼻や口をおおってしまいそうなハンカチやタオルを顔の近くにおかない、ふかふかの枕や布団に寝かせない、洋服はなるべく短い袖にし、口の周りにまとわりつかないようにする、布団は胸から下にかけ、裾は敷き布団やベットマットに織り込むようにする、つまりやすい食べ物や弾力性のある食べ物(ピーナッツ、ゼリー等)は5歳頃まで避ける、食べ物をやわらかく調理し、また一口で食べられる大きさに切る、食事はよく噛んで焦らずにとるようにすること等が重要です。

 しかしもし窒息事故がおき、気道が完全に詰まってしまうと、息を吸うことも吐くこともできなくなり、唇が青紫になるチアノーゼがおきます。そのまま放置すると、脳も低酸素状態になり意識がなくなってきます。その様なときは、救急車を呼ぶと同時に、次のようなの方法で対処します。  誤飲事故で、もし異物が見えていれば、ガーゼを巻いた指を口に入れて異物を取り出す、 背中の中央部からやや上を連続して叩いて、気道内の空気を上昇させる、両手で患者を後ろから抱え込むようにして、患者の手の下から自分の手を入れ、みぞおち(胃のあたり)を拳で圧迫し異物を出す、逆さまにして背中を叩くなどです。電気掃除機で異物を吸い出すというのも一つの方法です。  アメリカでは1995年1月より小児の窒息を防止するために「3歳以下の小児には直径が1.75inch(4.45cm)以下の玩具を販売することを禁止する」という法律が施行され、その結果 玩具による窒息が減少と報告されています。日本でもこのような法律ができることを望みます。                        Yuko Uchiyama, MHS
National Center for Injury Prevention and Control
Centers for Disease Control and Prevention

記事提供:AXIS ATLANTA

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